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2009年5月 5日 (火)

アトピー肌には洗剤の残りが大敵

 ここで説明することを簡単に表現すると、湯上りには洗剤を良く落としましょうとなります。誰でも知っていることに見えると思います。でも、これから書くことをよく読んでみてください。論理的に考えると、少し違うのだということが分かると思います。
 人の皮膚を少し学術的に説明します。人の皮膚は、大きく分けると表皮と真皮に分かれます。私も経験しましたが、骨が見える傷を受けた時に見えるのが真皮です。まだ、骨には達しません。それ程、表皮は厚いのです。表皮は、表面を油脂膜に覆われて、表面から「角質層」「顆粒層」「有棘層」「基底層」の順で重なっています。ポイントは角質層にあります。基底層で生まれた表皮細胞は、段々と表面に移動していき、剥がれる前に肌を守る機能を果たしているのが角質層です。角質層の皮膚細胞は、油脂と絡んで皮膚の保湿効果に大きな機能を果たします。
 お風呂でからだを洗うといことは、皮膚の表面の油脂層に付着した汚れと、寿命が尽き剥離する角質層の細胞を除去するのが主な目的です。ところが、洗うのに使う洗剤は、それ以上に機能を果たしてしまいます。まずは、油脂層の油脂の除去。それから、角質層への浸透です。この角質層への浸透が一番問題と考えられます。
 洗剤の洗浄効果を簡単に説明します。洗剤の基本的な成分は、界面活性剤です。界面活性剤は、親水基と疎水基(親油基)を持ちます。つまり、水とくっ付く部分と油にくっ付く部分がセットになったのが、洗剤という訳です。もちろん、洗剤と健康を議論するとき、いろんな添加物が問題となりますが、ここでは界面活性剤のみで説明します。界面活性剤は、親油基の部分を汚れの付いた油脂に付着させ、親水基の部分により水に流すことによって汚れを落とします。これが、洗剤が汚れを落とす仕組みの基本部分です。
 問題なのは、この洗剤の界面活性効果の為に、角質層の水分と油脂の間に界面活性剤が浸透していくことなのです。簡単に説明するとスポンジに洗剤を浸み込ませたとします。それを掛け湯で洗っても洗剤はなくなりません。スポンジの表面の洗剤は流れますが、中まで浸み込んだ洗剤は、絞らないと出てきません。
 ここまで書けば分かると思います。湯上りに掛け湯で洗剤を落とすときに、表面のヌルヌルが無くなっただけでは、洗剤は落ちていないのです。角質層に浸透した洗剤を搾り出さなければ、洗剤を落としたことにはならないのです。では、具体的にはどうすればよいのでしょう。

 私は、3回流しを実施しています。洗剤でからだを洗ったら、全身をお湯を掛けて洗剤を流します。この時点で、ヌルヌルはなくなります。次に、湯船にお湯を張っていたら、ゆっくりと湯船に浸かります。その時に、耳の後ろ、内股など、お湯が変わらないところは、手で絞るように注意します。シャワーだったら、洗いタオルなどは濯いだ後に、時間を掛けてからだを流します。この「洗いタオルなどは濯いだ後」が大事です。また、湯船に浸かる時と同じように、弱い部分を絞るように洗うのも大事です。上にも書いたとおり、浸透した洗剤成分の洗い流しですから、逆浸透、つまり、洗剤分が滲み出てくる時間を取るのが大事です。そうやって2度濯いだ後に、もう一回、最後の上がり湯を掛ける。これも充分なお湯を使うのが良いと思います。 また、肌が敏感な部分は、洗剤で洗ったすぐ後に、一度、洗剤分を流すということも効果的です。この部分は、4回流しになります。
 元々、アトピー肌の方は、この湯上りの流しには気を使っているかもしれません。しかし、皮膚のこの部分に浸透した洗剤を浸み出させてから流す、こういうことを考えながら流すということが大事だということが分かったかと思います。私は、特にアトピーの症状が出やすい部分を入念に流しています。
 もうひとつ、電解還元水を利用すると一緒に弱酸性水が生成されます。この弱酸性水も、アストリンゼント水といって肌を整える効果があります。暖めるのは大変なので、夏の水浴に使います。私は、最後の上がり湯として掛かります。

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