顔面神経麻痺(2)発症のその後
13年近く前の経験談の続きです。
顔面神経麻痺は、顔面の筋肉の動きに携わる神経の病気です。これらの神経は、左右別々に左右の耳の辺りから出てきて、左右の顔面に広がります。この耳の部分に集まった神経の周辺でヘルペスウィルスが炎症を起こして、神経を損傷して発症します。
この損傷した神経は、脳神経と同様に自ら再生することはありません。再生されるのは、代替神経なのです。軽傷で神経そのものの損傷が少ない場合は、予後は極めて良好で治療も殆ど必要ないと言われています。しかし、私の場合は、発症から実質2日以上も放置したので、そういう観点から見れば重症だったと言えます。
治療は、原則として、消炎の後はリハビリです。私の場合も、火曜日に診察を受けて、内服ステロイドを処方されてから、暫くはすることはありません。リハビリの開始を待つ期間が結構長く続きました。ただ、一つ気を付けない重要なことが有ります。
顔面神経麻痺は、顔の左右どちらかの半面全体の筋肉が動かなくなります。口は半分動くので、食事は不便してもなんとか出来ます。問題は、瞼です。瞼の働きは、単に目の開け閉めではありません。瞬きをすることにより、目の乾燥を防ぎます。一番影響が大きいのが、寝ている間。瞼が閉じないまま、一晩中寝ていたら、角膜部分が乾燥します。そうしたら、一気に失明の危険に晒されます。だから、如何に目を乾燥させないかが一番の治療となります。
そういうことで、目を覆う自己治療が始まりました。普通の眼帯も有用です。しかし、当時から張り付けるタイプの眼帯がありました。目の周りを囲う様に粘着剤が付いたシール状の眼帯です。帯状では無いので、眼帯というより、目シールといった感じでしょうか。
私は重症だったと思うと書きましたが、全ての神経が損傷を受けた訳では無かったようです。少しづつ、顔の筋肉は動き出しました。そう、1ヶ月程だったでしょうか。その内に、眼帯も不要となりました。
1ヶ月目頃の状況です。瞬きは、特に問題はありません。食事をする時に、口の左側の開閉が充分でなくて、口に入れるのに多少は苦労する。食事をすると涙腺が刺激されて涙が流れる。口が完全に閉じないので、身体検査の肺活量測定では、手で押さえないと測定できない。そういう状況でした。
しかし、それからが長い戦いでした。一般には、3ヶ月程度で回復と言われています。しかし、私の場合は、6ヶ月経っても、1ヶ月目の症状が続いていました。それから数か月目の事、ある機器に巡り合いました。その機器は、東海大学病院で使っていた、リハビリ機器と同じ機能のものでした。続くと言いたいところですが、その前に。
この記事は、今後暫く続きます。最後まで読んで頂きたいと思っています。そういう意味で、重要な事が後半に出てくるかもしれません。(まだ、ストーリーとして私の頭の中で完成していないという意味です。) だから、罹った方が何かをしようとして参照される場合は、最後まで読んでいただきたいと思います。中途半端な情報での処置は、少し危険かもしれません。心配な方は、是非、ショップの問合せコーナーから問合せください。
| 固定リンク
「健康特集」カテゴリの記事
- 顔面神経麻痺(6)の最新情報(2018.01.26)
- 顔面神経麻痺(5)のリハビリ方法(2018.01.20)
- 顔面神経麻痺(4)の治療開始(2018.01.11)
- 顔面神経麻痺(3)の仕組み(2017.11.27)
- 顔面神経麻痺(2)発症のその後(2017.11.17)
コメント