健康特集

2018年1月26日 (金)

顔面神経麻痺(6)の最新情報

 前回、東海大学病院で受けたリハビリを説明しました。そして、同様な機器を使ったので、その機器の紹介を予定していました。しかし、少し気になって、最新技術を確認してみると、驚きの事実が見つかりました。
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 私自身、食事をする時に涙が流れてきます。食事を噛む動作で、目の近くの筋肉が動きます。感覚的には、この動きで、涙腺が緩んで涙が出るものだと思っていました。発症当時から、そういう傾向があったので。症状としては、ワニの涙というそうです。ワニは、獲物を食べる時に涙を流す。その光景と同じだからそう呼ぶそうです。
 調べてみると、発症当時はともかく、実際は神経の修復の時に、唾液分泌の指示と涙を流す指示の神経が交差することにより起きているというのです。病的共同運動というのが正式名。私自身も後遺症が残っていたということになります。私の場合、咀嚼に問題はなく、唾液も必要量は出ています。入れ替わって、唾液が足りないといった問題は無さそうです。
 順天堂大学をはじめ、多数の医学系の大学では、低周波治療がその一因と解説しています。しかし、ちょっと表現が微妙なのです。例えば、順天堂大学の説明です。
  • 顔面神経麻痺のリハビリは筋力を強化する目的で行うのではなく、顔面の不自然な動き(病的共同運動)といった後遺症を予防するのが目的。
  • やり過ぎや低周波刺激などの電気刺激はかえって顔面のひきつれを助長する為禁忌。
 一番目は、当然の話なのですが、何か漏れています。放置すると筋肉が膠着する事を防ぐ必要があります。共同運動を防ぐことの前に重要な目的です。
 二つ目は文章が変と思いませんか。「筋肉運動のやり過ぎは反って弊害を生む」と言うのは分かります。しかし、「低周波治療はだめ」が同列で扱われています。何故、「強過ぎる低周波治療は駄目」という言い方ではないのでしょうか。
 私は多数のサイトを見ましたが、電気刺激が駄目な理由を具体的に説明している文章は見付けれませんでした。ただ、電気信号が神経の刺激を誘発する。だから、電気刺激は駄目と決めつけている様にしか見えません。論文が発表されているのかもしれませんが、それを根拠とした記事が見つからないのです。

 いずれにしても、私が受けた治療は、当時は正しいとされ、東海大学病院が勧めた治療でした。そして、電流の強さは控えめとは言われませんでした。だから、確かに強めが良いと思ってリハビリを続けた事は確かです。
 順天堂大学を始め、多くのサイトでは、電気刺激を諦めて、さらに筋肉マッサージも程ほどにと勧めています。そして、その結果、顔面神経麻痺の後遺症として病的共同運動・顔面拘縮はある程度起きるもの。だから、最終的には外科的な治療も覚悟しなさいと説明していました。
 治療の効果は分からないが、緩やかなリハビリに専念しなさいというのは、少し変だと思いませんか。上に書いたように、筋肉が膠着を防ぐ事を目的としない意見を信じるかどうか。自らの判断で考える必要があると思います。
 当然ながら、自己責任ではあるのですが。気持ち良い程度の刺激は、電気刺激でも効果が期待できると思います。残念ながら、東海大学は、その強さの弊害に気付いていなくて、指示できなかったのだと思います。後遺症に繋がったのは遺憾な事なのですが。
 一応、そういった反論もあるのですが、有名な医学系の大学からの駄目だという意見がある以上、機器の紹介は控えた方が良いと考えました。前回の治療法紹介に加えて、そういう機器があるということの紹介にとどめておきます。2回目の記事に載せた写真がその機器の一部です。ご参考ください。(終わり)
 おっとっと、忘れるところでした。大学の記事では、ワニの涙の様な病的共同運動を発症すると、治癒は難しい。外科療法が必要と説明しています。しかし、そもそも、俳優は、意識して涙腺を開けることができます。だから、原因さえ分かれば、訓練で唾液の分泌と涙が流れることを分離できると考えます。多分数年という月日が必要でしょう。でも頑張ってみたいと思います。報告する頃には忘れ去られてしまっているかも(笑)
 さらにもう一つ。私が罹患した後、友人の友人が同じ様に顔面神経麻痺に掛かったと聞きました。直接は合っていないのですが。その方は、後遺症で筋肉の拘縮が残ったといいます。私自身は、ワニの涙となっても、普段の表情が正常な事に満足しています。ダメだという事をするかしないに関わらず、顔が歪んでしまうよりもましだと思います。そういう意味では、ラッキーだったと思います。

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2018年1月20日 (土)

顔面神経麻痺(5)のリハビリ方法

神経の炎症が治まったら、リハビリの開始です。前にも書きましたが、直ぐ回復する程度の軽傷でしたら、リハビリは特に必要ありません。しかし、重症でリハビリを怠ると大変な事になります。リハビリを怠ると、後遺症が残ります。口が歪む。頬の形が変わる。目付きが変わる。それも、顔の左右がアンバランスに歪む。症状が落ち着いてからだと、修復の方法が有りません。美容整形で形を変えるだけ。それでも、顔の筋肉が動いてくれないので、表情の異常さは残ってしまいます。
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 写真は政治家の麻生太郎氏です。麻生氏のこの写真は、顔面神経麻痺が原因という事実は無い様ですが。この写真の様な形で顔面が固定してしまうというのが、後遺症の怖い所です。(麻生さん、すみません、関係が無いことに引っ張り出して・・・でも、他の方々も後遺症という話題で引用されていますので、私も使わせて頂きました。)
 だから、ある程度以上の症状がある方は、必ずリハビリを行う事が重要です。リハビリが始まっても、温かく保つことと、マッサージは変わりません。というか、マッサージは、一つのシッカリとしたリハビリです。この二つは、もう問題が無くなったと確信するまでは続けてください
 私が東海大学病院で受けたリハビリは、簡単に言うと電気治療です。低周波の微弱電流を顔筋肉に流して、筋肉を自らの力で動かす訓練です。マッサージと違って、自らの動きなので、効果が全然違います。しかし、電流を流すことなので、大変気を付ける必要があります。
 顔の中で、特に目と耳は、繊細な神経が走っています。筋肉の刺激は必要ですが、神経に電流を流すと、今度は神経がやられてしまいます。東海大学病院では、何となく簡単な説明のみで始まりましたが、この点は特に気を付ける必要があります。
 具体的には、目の周り1〜2cm程度の範囲、それから耳と耳の下の部分から同様に1〜2cm程度の範囲には、電気を流さない様にする必要があります。その結果、主にとその周り。それから、顎に沿った辺り、およびの辺りが治療の対象です。
 電気治療の器具は、顔に当てる電極とその反対側の電極。それに電気を流す電源からなっています。電流の強さも変えることができます。反対側の電極は、包んだガーゼを水で湿らせて、背中に付けて、バンドで止めます。顔に当てる電極も濡れたガーゼで包んでいます。電気を流し易くするのです。スイッチを入れて、電流は弱めから始めます。患部に電極を押し付けるとピリピリします。そのピリピリの強さを見ながら丁度良い電流に調整します。
 この丁度良いは、結構分かり易い。動いていない筋肉は、なんとなく疲労状態となっています。その筋肉が電流の刺激で動きます。すると、なんとなく筋肉が気持ちよく動く強さがあるのです。この気持ちの良さは、もう一つの目安を与えてくれます。麻痺が進んでいる筋肉は、余計に疲労がたまっている様な感じなので、気持ちの良さが有ります。逆に、麻痺が進んでいない筋肉には、余計な刺激となって気持ちも良くないのです。
 そうやって、頬、唇、顎、額に満遍なく刺激を与えます。1ヶ所に10〜20秒程度、少しずらしながら全体を電気マッサージといった感じです。1回のリハビリで1時間は掛けていたでしょうか。随分前にことなので、よくは覚えていません。
 私の場合は、当時も普通のサラリーマン。病院がやっている平日にリハビリを受けることは無理。だから、土曜日にしか受けることができません。そうこうしている間に、同じ治療ができる電気治療器に遭遇したのです。私は、この治療器のお蔭で、こんな顔になりました。ショップで紹介している少し古い写真です。
 次回、その電気治療器を紹介させて頂きます。

麻生さんの写真について一言
 麻生さんの普段のお顔を拝見する限り、少なくても顔面神経麻痺の後遺症ではありません。酷い後遺症だと、麻生さんの様な綺麗な歪みになりません。筋肉が、意識しない方向にひきつってから固定する。それが後遺症が酷い場合の見掛けとなります。麻生さんは、表情豊かな方だというだけの話なのです。風評には気を付けましょう。

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2018年1月11日 (木)

顔面神経麻痺(4)の治療開始

 発症した段階の状況は前回の記事に書いた通りですが、次の2点です。一つ目は、神経そのものが損傷を受けている。もう一つが、左右どちらかの顔の筋肉が動かないこと。
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 神経そのものの損傷については、ステロイド投与により炎症を抑えた後は、することはありません。ただ、筋肉の治療にも繋がるのですが、冷やさない事、できれば温める事が大事です。体の損傷が治癒するのに、血液から栄養を充分に補給する必要があります。冷やすと、その血流が細くなり、充分に栄養が行き届かなくなります。治療促進の為に、患部を温めることは重要なのです。その他、筋肉の治療による刺激で、代替神経の活性化は促進されるのですが、これは、神経の炎症が収まってからが良いでしょう。

 顔の筋肉が動かないことに関しては、いろいろいな観点からの治療が必要です。まずは、何度も書いていますが、目の角膜の保護です。瞼の開閉に支障を来しているので、開いたままとしない様に眼帯などで覆ってあげます。必要に応じて、目薬の点眼も有効でしょう。なるべく刺激が弱い目薬を使ってください。特に、寝る時には厳重にする必要があります。

 次は、筋肉をほぐす事。筋肉は動くことにより血流が生まれて正常を保ちます。動かなくなった筋肉は、内部の血液の流れが少なくなりますので、酸欠状態となります。栄養素も不足してきます。長い事放置すると筋肉の委縮につながっていきます。だから、揉み解して、血流を作ってあげます。
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 さらに冷やさない事。出来れば、温めてあげる事。前項の血流の効果もあります。また、筋肉が動かないことにより、自己発熱が無い状態です。放置すると皮膚に近い部分から低体温状態となる可能性があります。また、損傷を受けた筋肉の自然治癒効果も高めます。
 これらを続けることにより、損傷を受けた神経が回復できる部分は回復してきます。回復できない部分は、代替神経が機能し始めるまで時間が掛かります。人によって違いますが、数週間から1ヶ月程度は、筋肉が動かない状態が続くので、これらの処置は続ける必要があります。場合によっては、もっと掛かるかもしれません。
 勿論、損傷が軽微で殆ど影響が無い場合は、ここに書いた様な処置は必要ありません。軽微で数日で回復する場合もあるかもしれません。
 神経の炎症が落ち着いた頃、多分1週間程度経った頃から、リハビリに入ります。次回につづく。

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2017年11月27日 (月)

顔面神経麻痺(3)の仕組み

 顔面神経麻痺を発症すると、顔面の罹患ということで誰でも慌てることでしょう。しかし、実際にどういう仕組みが起きているのかを正しく理解していないと、心配だけでは、対処もできません。前回も少し触れましたが、もう一度、その機序を整理したいと思います。
 まず、罹患の時点です。右か左の耳の付近に集まった顔の半面の神経が集まった部分をヘルペスウィルスが侵すことにより、その神経に炎症が起きて、その機能を阻害し始めます。炎症が起きるので、周囲が腫れたり、痛んだりといった症状が出始めます。
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 治療の開始は、この時点で可能なのですが、普通の風邪の症状など、または歯の痛みとか、いろいろな要素が絡んで、その判断が遅れます。そうやって、神経の機能が損なわれて、顔面神経麻痺を発症してしまうのです。
 治療は、主にストロイドの投与で、炎症を抑えます。最近は、ヘルペスウイルス感染症の発症抑制の薬も処方される様ですが、神経が損傷を受けた後だと効果も限定的だといえるかもしれません。神経が損傷したので、その修復の治療を期待されるかもしれませんが、現時点でも効果的な薬は開発されていない様です。神経修復効果の薬として、ビタミンB12が処方されている様です。ビタミン剤ということです。
 発症した後は、その症状から来る二次被害に備える必要があります。一番の想定被害は、瞼開閉の機能不全による、角膜の乾燥が問題となります。不用意に乾燥させて、角膜損傷による失明ということにもなります。起きている間は、気になりますし、何とかなるかも知れません。しかし、特に寝ているときに乾燥しないように注意が必要です。一般的には、眼帯をして寝る必要があります。パッチ型の方が外れなくて安心かも知れません。二重にするのもより良いかもしれません。
 その他、口の動きが不十分で食べ難いとか、食べ物をこぼしたりの症状もあるでしょう。眼帯使用により、遠近感の問題も出てきます。自動車運転などは、気をつけましょう。また、表情がぎこちなくなることも、生活の上では支障が出てくるかもしれません。
 この時点での関わる体の状態を整理するといくつかに整理ができます。まず、顔面神経そのものが損傷を受けている点。影響は、上記の通りに顔面の動作に直接作用します。瞼をはじめ、動かないことから来る不便、危険が伴います。さらに、顔面の筋肉自身の問題。動かないために、血流が少なくなり、最悪は壊死に繋がる損傷を生む可能性もあります。また、長期に渡るので、筋肉の委縮にも気をつけないといけません。
 では、具体的に何が必要でしょうか。次回につづく。

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2017年11月17日 (金)

顔面神経麻痺(2)発症のその後

 13年近く前の経験談の続きです。
 顔面神経麻痺は、顔面の筋肉の動きに携わる神経の病気です。これらの神経は、左右別々に左右の耳の辺りから出てきて、左右の顔面に広がります。この耳の部分に集まった神経の周辺でヘルペスウィルスが炎症を起こして、神経を損傷して発症します。
 この損傷した神経は、脳神経と同様に自ら再生することはありません。再生されるのは、代替神経なのです。軽傷で神経そのものの損傷が少ない場合は、予後は極めて良好で治療も殆ど必要ないと言われています。しかし、私の場合は、発症から実質2日以上も放置したので、そういう観点から見れば重症だったと言えます。
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 治療は、原則として、消炎の後はリハビリです。私の場合も、火曜日に診察を受けて、内服ステロイドを処方されてから、暫くはすることはありません。リハビリの開始を待つ期間が結構長く続きました。ただ、一つ気を付けない重要なことが有ります。
 顔面神経麻痺は、顔の左右どちらかの半面全体の筋肉が動かなくなります。口は半分動くので、食事は不便してもなんとか出来ます。問題は、です。瞼の働きは、単に目の開け閉めではありません。瞬きをすることにより、目の乾燥を防ぎます。一番影響が大きいのが、寝ている間。瞼が閉じないまま、一晩中寝ていたら、角膜部分が乾燥します。そうしたら、一気に失明の危険に晒されます。だから、如何に目を乾燥させないかが一番の治療となります。
 そういうことで、目を覆う自己治療が始まりました。普通の眼帯も有用です。しかし、当時から張り付けるタイプの眼帯がありました。目の周りを囲う様に粘着剤が付いたシール状の眼帯です。帯状では無いので、眼帯というより、目シールといった感じでしょうか。
 私は重症だったと思うと書きましたが、全ての神経が損傷を受けた訳では無かったようです。少しづつ、顔の筋肉は動き出しました。そう、1ヶ月程だったでしょうか。その内に、眼帯も不要となりました。
 1ヶ月目頃の状況です。瞬きは、特に問題はありません。食事をする時に、口の左側の開閉が充分でなくて、口に入れるのに多少は苦労する。食事をすると涙腺が刺激されて涙が流れる。口が完全に閉じないので、身体検査の肺活量測定では、手で押さえないと測定できない。そういう状況でした。
 しかし、それからが長い戦いでした。一般には、3ヶ月程度で回復と言われています。しかし、私の場合は、6ヶ月経っても、1ヶ月目の症状が続いていました。それから数か月目の事、ある機器に巡り合いました。その機器は、東海大学病院で使っていた、リハビリ機器と同じ機能のものでした。続くと言いたいところですが、その前に。
 この記事は、今後暫く続きます。最後まで読んで頂きたいと思っています。そういう意味で、重要な事が後半に出てくるかもしれません。(まだ、ストーリーとして私の頭の中で完成していないという意味です。) だから、罹った方が何かをしようとして参照される場合は、最後まで読んでいただきたいと思います。中途半端な情報での処置は、少し危険かもしれません。心配な方は、是非、ショップの問合せコーナーから問合せください。

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2017年11月13日 (月)

顔面神経麻痺(1)の経験

 10月の中旬に顔面神経麻痺に罹った方から、相談のメールが届きました。ロハスWebショップの挨拶のページで、私の経験と処置を少しだけ説明していたからでした。その方は、幸いにも予後がよく、回復に向かっているとのことでした。良い機会ですので、体験談からいろいろと紹介したいと思います。まずは、体験談。
Photo  時は、2005年2月19日土曜日。左耳の付近がなんとなく痛い。しかし、普通の風邪とは少し違った感じを受けていました。その日は、姪が訪ねてくれていて、用事が終わったので、車で都内に送っていきました。姪は一人暮らしだったので、夕食を一緒に頂いて帰宅しました。高速を使っても片道1時間半程度の道程でした。このタイミングで身体の静養が必要だったと後で分かりましたが、後の祭りです。さらに続きます。
 翌日の日曜日は、夕方から顔に腫れが生じ、そこで初めて麻痺した感じを受けました。しかし、翌朝は月曜日。私が準備した資料を会議の席で説明しないといけない。仕方が無いので、翌朝の出勤は予定通りとしました。これが2つ目の間違いでした。
 午前中の会議が終わってから、医務室に行くと顔面神経麻痺で、早急な診察が必要とは言われたのですが。その後の通院を考えると自宅近くの大きな病院が良いと、看護師が勧めてくれました。更に、半日間、治療開始が遅くなりました
 翌日の火曜日、休暇を取って東海大学に向かいました。受付けで、問診を受けます。既に、顔面神経麻痺の症状が出ていて、明らかでした。そうして、耳鼻科の診察が始まりました。
 当日の所見は、原因不明の顔面神経麻痺です。原因としては、ヘルペスウィルスが原因内因性(脳などの中枢神経に障害)の2つしかありません。結局、ヘルペスウィルスが原因であることは間違いありません。処方は、決まっていて、ステロイドの内服薬です。
 この顔面神経麻痺は、私が小学校の頃に私の父も掛かったことがあります。当時から、この病気は、顔面神経痛という言い方をしていました。自分も麻痺だと言いたくないので、顔面神経痛という言い方を始めはしていました。治療を初めて、いろいろと調べるとまったくの間違いだと分かってきました。続く・・・

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2016年11月 2日 (水)

高齢者は植物油よりもラードを摂取した方が健康にいい?!?

 随分前にトランス脂肪酸は体に悪いと報告しました。6年位前にセブン&アイがトランス脂肪酸含む商品は置かないと宣言した時でした。それに絡んだちょっと気になるニュース記事がありました。『高齢者は植物油よりもラードを摂取した方が健康にいい』という記事です。
 記事では、植物油よりもラードが体に良いと説明しています。その理由には触れているのですが、書き方で誤解を生んでいると思います。まずは、その記事を少し要約して引用します。
 かつてラードやバターは動脈硬化や心疾患の原因と言われた。それに対して植物油に含まれるリノール酸はコレステロールを下げるから善玉と言われた。しかし、最近は植物油が糖尿病や動脈硬化を引き起こす。植物油に含まれるトランス脂肪酸が原因だ。一方、50歳以上でコレステロール値が低すぎるとがんや脳卒中の死亡率が高くなる。だから高齢者は、植物油よりもラードを摂取した方が良い。
 相当なこじ付けの論法にお気づきだろうか。以前書いたセブン&アイの記事を見ればわかります。植物油でトランス脂肪酸を含まない、または少ない商品もあります。つい最近話題となったココナッツオイルがその典型例だと思います。そういうことを無視して、植物油をすべて否定する様な論調となっています。
 また、高齢者が全てコレステロール値が低いという言い方にも相当に無理があります。私は60歳を過ぎましたが、高度成長期に育ちました。私が生まれた頃は栄養失調という言葉も聞きましたが。今の時代に栄養が足りずにコレステロール値が低い老人などいるでしょうか。居ないとは言いませんが、少なくても多数派ではありません。
 正しくは、トランス脂肪酸を含んだ植物油は避けないといけない。しかし、トランス脂肪酸を含まない植物油は、必ず体に良い効果が有る。ラードやバターは、コレステロールが不足している人には益となる場合もある。しかし、必要以上に摂取したら必ず体に害を及ぼす
 情報過多の時代、間違った情報に惑わされ無い様に気を付けましょう。

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2012年2月12日 (日)

インフルエンザの検査と処方

 正月元旦に40℃を越える熱が出ました。朝計ったら37.9℃だったので養生したのですが。昼頃には39.5℃、夕方には40.5℃と悪化の一途でした。どうみてもインフルエンザの症状に見えました。
 正月ということで、妊娠した娘が来てくれる予定だったので、急いでインフルエンザの診察を受けようと右往左往しました。妊婦がインフルエンザに罹ると大変なことになるからです。そこで良く調べると、いろいろな事が分かってきました。仕組みと制度が合っていないことが分かったのです。
 現在のインフルエンザの診断は、発熱が始まって24時間経たないと結果が出ないというのです。検査をして24時間掛かるという意味ではなく、発熱から24時間以内に検査をしても、陽性反応が出ないというのです。
 一方、インフルエンザの処方薬としてタミフルは有名です。タミフルは発熱してから48時間以内と服用しないと効き目は無いと言われています。良く調べると、タミフルが一番効果を上げるのは、発熱から12時間以内だというのです。発熱から12時間以内に服用すると家庭内感染が防げるという情報もありました。つまり、元旦のお昼にタミフルを服用すれば、妊婦への感染は防げるということだったのです。
 ところが、医者に相談してもインフルエンザの診断が無い限り処方はしてくれません。つまり、24時間経たないと結果が分からず、その後でないとタミフルは処方して貰えないのです。このことは、普通の治療でも大きな障害となっていると思いませんか。インフルエンザに感染した時に、発熱して48時間して検査しても陽性の結果は出ます。しかし、その時にタミフルを処方されても効き目は無いのです。つまりこうです。タミフルで治療する為には、24時間から48時間の短い期間で確実に診察を受けて、48時間目になる前にタミフルの服用を開始しないといけないという訳です。これでは、運転手が居ない家庭、離島や僻地、高齢世帯ではどうなるのでしょうか。この24時間より短い時間で医者に掛かれるでしょうか。心配とは思いませんか。さらに、一番タミフルが効く、12時間以内に服用する機会は与えられないというのです。これも残念としか言いようがありません。
 確かに、インターネットで調べると、予防薬としての処方例を見ることは出来ます。しかし、一般の医者はそういう処置はしてくれません。これだけ、インフルエンザを問題視しているのに、そういう問題には気付いていないということでしょうか。確かに、ワクチンの予防接種や手洗いやうがいなどの励行も大事ですが、もう少し研究して欲しいものです。
 娘は、帰省しても3日までしか居れない予定でした。2日にはインフルエンザでは無いということが分かったのですが、後の祭り。娘と一緒に楽しい正月を楽しみたかったな。残念。でも、驚きの事実を知った有意義な正月でした。

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2011年1月22日 (土)

特定保健用食品は本当の体に良いのですか

 ある資料に「特定保健用食品」と「いわゆる健康食品」とを比較して、「いわゆる健康食品」には注意してくださいという内容を見つけました。健康食品の中に特定保健用とそうでないものが有り、そうでないものは良くないという様な意味に取れました。本当にそうでしょうか。それで調べてみました。
 まず、健康食品に関して少し説明します。幅広く分類すると、次の4つに分類されます。一つ目は医薬品。いわゆる薬ですが、ビタミン剤などの健康増進に役立つものがあります。二つ目は保健機能食品。上記の特定保健用食品の他、栄養機能食品があります。厚生労働省がその表示を認めた食品です。三つ目がいわゆる健康食品。私がロハスWebショップで販売している生きてる青汁などが相当します。四つ目が食品の中で健康に役立つもの。野菜、果物など種類も沢山あります。私は、いわゆる健康食品を販売していますが、一番体に良いのは、四つ目の健康に役立つ食品を挙げます。いろいな事情で食材に偏りが有る場合にお勧めするのが、ここでいういわゆる健康食品です。では、いわゆる健康食品特定保健用食品はどちらが体に良いか、ひとつの例を元に考えて見ます。
 ここで例に挙げるのは、S社のG麦茶です。誤解しないでください。この食品が悪いといっているのではありません。特定保健用食品を利用する場合の注意事項が分かったので、それを説明しようとしているのです。
 この商品の紹介ホームページでは次のように記載されています。
表示許可
 本品はゴマペプチドを含んでおり、血圧が高めの方に適した飲料です。
ゴマペプチドの効果
 血圧の上昇は、「塩分の摂りすぎ」・「運動不足」・「ストレス」・「肥満」・「寝不足」などの要因により、体内で活性化したアンジオテンシン変換酵素が、血管収縮物質(アンジオテンシンII)を過剰に生成し、血管が収縮することで引き起こされます。胡麻ペプチドは、この血管収縮物質を生成する酵素の働きを阻害し、血圧に効果があることが判ってきたのです。

 「表示許可」とは、特定保健用食品として表示できる効能のことです。高血圧症の方に適しているとは書いてありますが、その他の注意事項が記載されていません。そして、ゴマペプチドの効果をよく読んでください。一番注意が必要な部分を抜き出して見ます。「ストレスなどの要因で血管収縮物質が血圧を上げようとする効果を抑止する」と書いてあります。これを言い方を変えるとこうなります。「ストレスなどで体が血圧を上げようとする時にその機能を阻害する」となります。
 常時血圧が高い方にとって、これ以上は上げない様にという時には、適切な効果が期待できます。しかし、正常な方がいろんな活動をする時に問題となります。人間の血圧を常時測定すると面白いことが分かります。例えば、収縮時血圧(高い方)は、正常値が100〜120mmHgと言われています。しかし、活動していると150mmHg位になります。医者に話すとこれは正常だと言います。必要な時に高くならないと返って健康に悪いと説明してくれました。つまり、正常な方は、体が必要とする時に血圧を高くしている訳です。これが阻害されたらどうでしょう。医者も言っています。体に悪いのです。
 これでお分かりでしょうか。このS社のG麦茶は、「血圧が高い方には適していますが、血圧が正常な方には適さない場合がある」という効能が正解なのです。にも関わらず良いことしか書いてありません。なぜ、これが許されるのでしょうか。私に言わせると、行政の抜け穴を利用しているとしか思えません。
 健康を目的に食品を選んでいる方にお勧めします。健康食品を選ぶときは、次の順で選んでください。一番は、普通の食材で健康に良いもの。ほうれん草、シイタケ、鰯など、栄養素をなるべく理解して、かつ有機栽培などその出所を確認しながら選んでいただくのが一番です。それが大変だと感じる方は、いわゆる健康食品の中から、一番信頼がおけそうなものを選んでください。健康食品を選ぶのが目的ならここまです。間違えても特定保健用食品を選んではいけません
 では、どういう時に特定保健用食品を利用するのでしょうか。例えば、高血圧症の傾向はあるが、医者までは掛かりたくない。こういう時には、効果は期待できるかも知れません。しかし、上記のとおり、目的を間違えてはいけません。コレステロールが高いのに高血圧の用途の特定保健用食品を選んではいけません。そういう事が煩わしかったら、是非医者に掛かることを選んでください。良い医者は、その人の症状に合わせて、軽い薬も選んでくれます。効果が期待できる程度の特定保健用食品より、弱い効果の薬が適切です。
 お分かりでしょうか。冒頭に書いた、「いわゆる健康食品より特定保健用食品を選びましょう」という資料の間違いを。ちなみに、この資料は、保健医が配布した資料です。弘法も筆の誤りということでしょうか。自分の身は自分で守る。これが安全の鉄則です。

 私はおいしい体にいい生きてる青汁をお勧めいたします。

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2010年12月27日 (月)

トランス脂肪酸含む商品、店に置かず セブン&アイ方針

 本日のニュースに「トランス脂肪酸含む商品、店に置かず セブン&アイ方針」という記事を見つけました。要約すると次の内容となります。
 トランス脂肪酸は、動脈硬化などとの関連が懸念されている。そのトランス脂肪酸をセブンイレブンやイトーヨーカ堂で売らないという方針を立てたというのです。具体的には、自社企画商品では、製造委託先にトランス脂肪酸を含まない油脂への転換を求め、さらに、自社企画商品以外にもメーカに協力要請を強めるとしているのです。
 皆さんはご存知だろうか。トランス脂肪酸といえば、マーガリンが問題とされています。マーガリンは、その製造過程でどうしてもトランス脂肪酸が含まれてしまうのです。多くの医者が指摘しています。しかし、解決策が無いので、メーカ側は何の発表もせず、対策も打っていないのです。
 今回のセブン&アイが出した方針と合せると、その結果が興味深いものになります。つまり、単純に考えると今後イトーヨーカ堂からはマーガリンが姿を消すということになります。本当にそうなるのでしょうか。
 私は、前からマーガリンのそういう性質に着目して、ずっと食していません。私が経営するロハスWebショップでも早くから紹介していました。そういう問題点が表面化することは大歓迎です。しかし、本当にそういうことが出来るのでしょうか。業界の反発は必須だと思います。セブン&アイ単独で業界全体に働きかけることが出来るとは思えません。
 皆さんも興味深く進展を見守ってください。イトーヨーカ堂がマーガリンの販売を続けるなら、今回は発表には裏があるということになります。本当にマーガリンが姿を消したら、業界もマーガリンの問題を認めたことになります。
 ということで、マーガリンの利用は控えた方が良いと思います。たまに、食卓の変化を楽しむ程度なら良いかもしれませんが。健康の為に毎日食する生活習慣は改めましょう。

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