インフルエンザの検査と処方
正月元旦に40℃を越える熱が出ました。朝計ったら37.9℃だったので養生したのですが。昼頃には39.5℃、夕方には40.5℃と悪化の一途でした。どうみてもインフルエンザの症状に見えました。
正月ということで、妊娠した娘が来てくれる予定だったので、急いでインフルエンザの診察を受けようと右往左往しました。妊婦がインフルエンザに罹ると大変なことになるからです。そこで良く調べると、いろいろな事が分かってきました。仕組みと制度が合っていないことが分かったのです。
現在のインフルエンザの診断は、発熱が始まって24時間経たないと結果が出ないというのです。検査をして24時間掛かるという意味ではなく、発熱から24時間以内に検査をしても、陽性反応が出ないというのです。
一方、インフルエンザの処方薬としてタミフルは有名です。タミフルは発熱してから48時間以内と服用しないと効き目は無いと言われています。良く調べると、タミフルが一番効果を上げるのは、発熱から12時間以内だというのです。発熱から12時間以内に服用すると家庭内感染が防げるという情報もありました。つまり、元旦のお昼にタミフルを服用すれば、妊婦への感染は防げるということだったのです。
ところが、医者に相談してもインフルエンザの診断が無い限り処方はしてくれません。つまり、24時間経たないと結果が分からず、その後でないとタミフルは処方して貰えないのです。このことは、普通の治療でも大きな障害となっていると思いませんか。インフルエンザに感染した時に、発熱して48時間して検査しても陽性の結果は出ます。しかし、その時にタミフルを処方されても効き目は無いのです。つまりこうです。タミフルで治療する為には、24時間から48時間の短い期間で確実に診察を受けて、48時間目になる前にタミフルの服用を開始しないといけないという訳です。これでは、運転手が居ない家庭、離島や僻地、高齢世帯ではどうなるのでしょうか。この24時間より短い時間で医者に掛かれるでしょうか。心配とは思いませんか。さらに、一番タミフルが効く、12時間以内に服用する機会は与えられないというのです。これも残念としか言いようがありません。
確かに、インターネットで調べると、予防薬としての処方例を見ることは出来ます。しかし、一般の医者はそういう処置はしてくれません。これだけ、インフルエンザを問題視しているのに、そういう問題には気付いていないということでしょうか。確かに、ワクチンの予防接種や手洗いやうがいなどの励行も大事ですが、もう少し研究して欲しいものです。
娘は、帰省しても3日までしか居れない予定でした。2日にはインフルエンザでは無いということが分かったのですが、後の祭り。娘と一緒に楽しい正月を楽しみたかったな。残念。でも、驚きの事実を知った有意義な正月でした。
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コメント
前シーズンの話ですが、通りかかった医療関係者で気になりましたので。。。
検査結果の出る時間は諸説あって、24時間以内でもそれなりの確率で出るとも言われています。つまり、陰性であってもインフルの可能性はあるけど、陽性ならすぐに隔離、服用が出来うる検査です。ただ、タミフル飲んだからと言って、すぐに妊婦と楽しい正月が過ごせたと言うのは重大な過ちです。現在はタミフルなどですぐに熱が下げることが可能になった反面、ウィルスが未だ体内にいる内に登校してしまうことが問題になり、登校許可の指針も変わり、「発症後5日を経過し、かつ解熱した後3日間」となりました。
投稿: 通りすがり | 2012年12月20日 (木) 11時44分
重要なポイントの指摘、ありがとうございます。時間を掛けて読んで頂ければ、そういう意味ではないと理解頂けると信じていますが、誤解を受ける様な表現がありました。
まず、ご指摘頂いた事を含めての注意事項。
・タミフルを服用しても感染を防げる訳では有りません。
・検査で陰性だったとしても感染の可能性はある。
・感染の疑いがある間は、完治するまでは他の方へうつさない様に注意する。
私が言いたかったのは、今の診療の仕組みでは、24時間以内にタミフルの処方などインフルエンザの治療を受ける事は困難ということ。医者が24時間しないと検査をしてくれないので仕方が無いのです。
そして、同居するなど完全な隔離が難しい時は、12時間以内のタミフル服用は、緩和策として効果があると言われている。ただし、過信してはいけません。
今年も季節となりました。皆さんも気をつけましょう。
投稿: 稜山 | 2012年12月20日 (木) 19時04分