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2012年8月26日 (日)

朝、コップ一杯の水は良くないのですか

 テレビなどで南雲吉則先生の事が話題となっています。昨日、書店の店頭で南雲先生の本が沢山並んでいるのを見かけました。何で同じ話題で5冊も別々の本が出来ているのか不思議に思って、一冊を手に取りました。このブログでも話題にしている「朝一番に水を飲む」ことの話題が記事となっていました。そこで、「朝一番の水は不要」と説明されていたので、不思議に思って読んでみました。
 南雲先生の本は、朝一番の水が必要ない理由として次の様に説明していました。
 寝ている間に200cc以上の汗を掻くので朝一番に水を飲むことは良い。しかし、むくみがある人は返ってむくみが酷くなるので、飲まない方が良い。体の水分には3つの種類がある。一つは、細胞内にある水分。二つ目は血管やリンパ管を流れる血液とリンパ液に含まれる水分。この二つは、体が一定の水分量に保つ様にしているので、水分が足りないからといってドロドロになることは無い。三つ目が間質に含まれる水分です。水分が余るとこの間質に溜まる。間質の水分が多過ぎるとむくみとなる。だから、むくみがある時に水分を取ると間質の水分が増えてむくみが酷くなるだけ。
 南雲先生は、そう説明した上で、自分は朝は水を摂取していないと説明していました。この説明の矛盾に気付きましたか。ネットを調べても、この説明に同意する意見ばかりで、説明不足のところは誰も指摘していないので、少々驚きました。先生の論法をそのまま纏めると、南雲先生は「朝一番にむくみがあるので水は飲みません」と言っているだけなのです。では、もう少し技術的に突っ込んで分析してみましょう。
 細胞内と血管、リンパ管の水分量は、確かに体の機構により、一定に保つ様になっています。しかし、極端に水分が不足した場合、間質の水分のみが減るのでしょうか。そうでは有りません。間質の水分も体の機能としては必要ですので、間質の水分が不足すれば、リンパ管や血管から補充して、全体に減ってくるのです。重要度から細胞内が一番守られていると思いますが、間質の水分だけが減る訳ではありません。その点は、あまりにも簡略化されていて、間違いと言えるかもしれません。
 次に大事なのが、朝にむくみが出る人の話です。先生も言っている様に、人は寝ている間に200cc以上もの水分がなくなるのです。それにも関わらず、夜には出ないむくみが朝出てくるというのです。それは間違いなく何かの疾患があります。その疾患を治さずに、減った水分を摂らないで良いというのは、あまりにも短絡過ぎます。間違いなく、むくみがある人は、水分の摂取は控えた方が良いです。しかし、むくみの出方に注意してください。水分を取った後にむくみがでたら、水分の摂取を控えましょう。しかし、水分を排出しているのにむくみがある人は病気を疑ってみる必要があります
 私は、このブログで朝一番のコップ一杯の水を勧めています。しかし、確かに水分が余って浮腫みが出ている方には勧めません。但し、上に書いた様に、水分が不足しているはずの朝一番に浮腫みが出る人は、そのこと事態があまり良くありません。浮腫みが起きる原因に注意してください。
 私は、朝一番のコップ一杯の良質の水をお勧めいたします。

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